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火災保険を安くする方法|見直しポイントと保険料を下げる7つの節約術

更新 2026年4月10日

「火災保険、こんなに高かったっけ?」

更新のお知らせが届いて驚いた方は多いはず。実は火災保険料は2021年から段階的に値上がりしており、2024年にもさらなる改定が行われました。地域や構造によっては、数年前と比べて保険料が30〜50%上がっているケースもあります。

ただ、値上がりは避けられなくても、保険料を下げる工夫はいくつもあります。私自身、火災保険を見直した結果、年間約18,000円の節約に成功しました。補償内容はほぼ変えていません。

火災保険料はなぜ高くなっている?
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自然災害の増加と保険料改定の背景
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火災保険料が上がり続けている最大の理由は、自然災害の増加です。

主な災害保険金支払額
2018年台風21号・西日本豪雨約1兆5,000億円
2019年台風15号・19号約1兆円
2023年台風6号・7号約3,000億円
2024年能登半島地震・台風集計中

保険会社は支払った保険金を将来の保険料に反映させるため、大規模災害が続くと保険料が上がるという構造です。

2024-2026年の保険料値上げの影響
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損害保険料率算出機構が算出する「参考純率」は、以下のように改定されてきました。

  • 2019年10月届出(2021年1月以降契約に反映):全国平均 +4.9%
  • 2021年6月届出(2022年10月以降契約に反映):全国平均 +10.9%(最長契約期間が10年→5年に短縮)
  • 2023年6月届出(2024年10月以降契約に反映):全国平均 +13.0%(水災リスクに応じた市区町村単位5区分の地域別料率を導入)

特に2024年改定は大きな変更で、水災のリスクが高い地域では保険料が大幅に上がりました。一方で、高台など水災リスクの低い地域では下がるケースも。自分の住んでいる地域の水災リスクを確認することが、保険料削減の第一歩です。

火災保険を安くする7つの方法
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1. 一括見積もりで最安を比較
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節約効果:年間10,000〜30,000円

最もインパクトの大きい方法です。同じ補償内容でも保険会社によって保険料は大きく異なります。

筆者が実際に5社から見積もりを取った結果がこちら(木造戸建て・建物2,000万円・家財500万円・5年契約・東京都)。

保険会社年間保険料
A社(大手損保)58,000円
B社(大手損保)52,000円
C社(中堅損保)45,000円
D社(ネット損保)38,000円
E社(ネット損保)35,000円

最高値と最安値で年間23,000円の差。5年間では115,000円。ネットの一括見積もりサービスなら10分程度で複数社の見積もりが届きます。見積もりは無料なので、現在の保険料と比べるだけでも価値があります。

2. 不要な補償を外す(水災・盗難等)
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節約効果:年間5,000〜20,000円

すべての補償を付ける必要はありません。自分のリスクに合わせて取捨選択しましょう。

水災補償を外してよい条件

  • ハザードマップで浸水リスクが「ほぼない」地域
  • マンションの3階以上
  • 高台に立地している

水災補償は保険料全体の15〜30%を占めるケースがあり、外すだけで年間5,000〜15,000円の節約になります。ただし外すリスクは十分に検討してください。

盗難補償を外してよい条件

  • オートロック付きマンション
  • セキュリティシステム導入済み
  • 高額な家財が少ない

3. 免責金額を引き上げる
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節約効果:年間3,000〜8,000円

免責金額(自己負担額)を高く設定するほど保険料は下がります。

免責金額保険料の変化(目安)
0円 → 1万円約3〜5%下がる
0円 → 5万円約8〜12%下がる
0円 → 10万円約12〜18%下がる

年間保険料50,000円の場合、免責5万円にすると年4,000〜6,000円安くなります。「10万円以下の小さな被害は自腹で対応する」と割り切れるなら、免責10万円で大幅に節約できます。

注意点として、風災の免責を高くしすぎると、台風で瓦が数枚飛んだ程度の被害(修理費10〜15万円)で保険を使えなくなります。免責5万円がバランスの良いラインだと個人的には思います。

4. 長期契約(5年)で割引を受ける
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節約効果:年間あたり5,000〜10,000円

火災保険は最長5年まで契約できます。長期一括払いにすると、1年契約を毎年更新するよりも約10%安くなります。

契約方式5年間の総支払額(例)
1年契約 × 5回250,000円
5年一括払い225,000円
差額25,000円

一括で払うまとまった資金が必要ですが、年払いの5年契約にして分割にすることも可能(ただし割引率は下がります)。

さらに、火災保険料は今後も値上がりが見込まれるため、5年契約で保険料を固定しておく意味もあります。

5. 省令準耐火構造の適用・地震保険の耐震等級割引
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節約効果:年間5,000〜20,000円

建物の構造や耐震性能によって、火災保険・地震保険の保険料が下がるケースがあります。注意点として、耐震等級割引は地震保険の制度であり、火災保険そのものには耐震等級割引はありません(同じ証券でセット加入しているため混同しやすい)。

火災保険(構造級別)

省令準耐火構造の木造住宅は、構造級別が「H構造(非耐火)」ではなく「T構造(耐火)」に区分されるため、火災保険料が大幅に下がります。新築の注文住宅なら設計段階で省令準耐火を検討する価値があります。

地震保険の主な割引(最大50%、重複適用不可)

割引割引率条件
免震建築物割引50%住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく免震建築物
耐震等級割引(等級3)50%耐震等級3
耐震等級割引(等級2)30%耐震等級2
耐震等級割引(等級1)10%耐震等級1
建築年割引10%1981年6月1日以降新築
耐震診断割引10%耐震診断で基準を満たすと認められた建物

新築時に耐震等級を取得していれば、住宅性能評価書などの確認書類を提出するだけで地震保険料の割引が適用されます。これらの割引は 申告しないと適用されない ため、現在の契約で適用されているか必ず確認してください。

6. ノンスモーカー割引・オール電化割引
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節約効果:年間2,000〜5,000円

一部の保険会社では、特定の条件を満たすと保険料が下がります。

  • ノンスモーカー割引:世帯全員が非喫煙者(日新火災など一部の保険会社で適用。SBI損保は2024年10月以降の契約で廃止)
  • オール電化割引:ガスを使用していない住宅(セコム損保では約7〜17%の割引など、保険会社により条件と割引率が異なる)
  • ホームセキュリティ割引:セコムやALSOKなどのセキュリティシステムを導入している住宅(セコム損保では最大42%の割引など)

これらの割引はすべての保険会社が導入しているわけではなく、適用条件や割引率も保険会社ごとに異なります。見積もり時に必ず確認してください。

7. 家財保険の金額を適正化する
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節約効果:年間3,000〜8,000円

家財保険の金額が「不動産屋に勧められた金額のまま」になっていませんか?

実際に自分の家財の総額を計算してみると、設定金額より低いケースが多い。特に一人暮らしや若い世帯では、家財保険金額を1,000万円に設定しているのに、実際の家財は300〜500万円程度ということも。

家財保険の金額を実態に合わせて下げるだけで、年間数千円の節約になります。

火災保険の見直しチェックリスト
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見直すべきタイミング
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以下に当てはまったら、見直しのサインです。

  • 保険の更新時期が近い
  • 保険料の値上げ通知が届いた
  • 3年以上見直していない
  • 不動産屋に勧められた保険のまま
  • 家族構成が変わった(結婚・出産・独立)
  • リフォームや増改築をした
  • 耐震等級の認定を受けた

ひとつでも当てはまれば、見直す価値はあります。

補償内容の棚卸し方法
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現在の保険証券を手元に用意して、以下を確認してください。

  1. 建物の保険金額は適正か(再調達価額と比べて高すぎ/低すぎないか)
  2. 家財の保険金額は実態に合っているか
  3. 水災補償は自分の地域に必要か(ハザードマップを確認)
  4. 盗難・破損汚損は必要か
  5. 免責金額はいくらに設定されているか
  6. 特約に不要なものはないか
  7. 耐震等級割引は適用されているか

この7項目を確認するだけで、削減余地がある箇所が見えてきます。

火災保険の見直し手順【ステップガイド】
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ステップ1:現在の契約内容の確認
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保険証券または保険会社のマイページで以下を確認。

  • 保険会社名と契約番号
  • 補償内容(何が含まれ、何が含まれていないか)
  • 保険金額(建物・家財それぞれ)
  • 免責金額
  • 特約の有無
  • 保険期間と次の更新日

ステップ2:一括見積もりの取り方
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ネットの一括見積もりサービスに以下の情報を入力します。

  • 建物の構造(木造 / 鉄骨 / RC等)
  • 所在地
  • 建築年
  • 延床面積
  • 希望する補償内容
  • 保険金額

入力は10〜15分程度。3〜5営業日で複数社の見積もりが届きます。各社の保険料と補償内容を比較して、ベストな1社を選びましょう。

ステップ3:切り替え時の注意点
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  • 満期での切り替えが最もスムーズ。満期前に新しい保険を契約し、旧保険が切れたタイミングで新保険を開始
  • 途中解約の場合は、旧保険の未経過分が返戻される(長期一括払いの場合)
  • 空白期間を作らないことが最重要。旧保険と新保険の間に無保険の期間があると、その間に被災した場合に補償されません
  • 新しい保険が成立してから旧保険を解約する順序で

よくある質問(FAQ)
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Q. 火災保険を安くしすぎるとデメリットはある? A. 補償を削りすぎると、いざという時に保険金が出ない or 不足するリスクがあります。「安さ」だけを追求するのではなく、「必要な補償を残しつつ不要なものを削る」のが正解。特に水災補償は安易に外さず、ハザードマップで確認してから判断してください。

Q. 火災保険の保険料は確定申告で控除できる? A. 火災保険料は所得控除の対象外です。ただし、地震保険料は「地震保険料控除」として最大5万円(住民税は最大2.5万円)が所得から控除されます。

Q. ネット損保と大手損保、どちらが良い? A. 保険料の安さならネット損保、対面での相談やサポートの手厚さなら大手損保。保険の仕組みを理解していてネットで手続きできるならネット損保で十分。不安がある方は代理店を通じた大手損保のほうが安心です。

Q. マンションの火災保険、管理組合と個人で何が違う? A. 管理組合が加入する保険は建物の共用部分をカバーします。個人が加入すべきは「専有部分の建物」と「家財」の保険。管理組合の保険だけでは自分の部屋と家財は守れません。

Q. 見積もりを取ったら契約しないといけない? A. いいえ。見積もりは無料で、契約義務はありません。現在の保険と比較するためだけに見積もりを取るのは全く問題ないので、気軽に試してみてください。


まとめ

優先度の高い順に並べると3ステップです。

  1. 一括見積もりで保険会社を比較する(最大効果)
  2. 不要な補償を外し、免責金額を適正化する
  3. 5年の長期契約で保険料を固定する

この3つを実行するだけで、年間1〜3万円、5年で5〜15万円の節約が見込めます。見直しにかかる時間は30分〜1時間程度。浮いたお金で防災グッズを充実させるのもいいかもしれません。

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