2023年の台風シーズン、私は自宅近くの河川の水位が気になって、何度もNHK ONE ニュース・防災アプリの災害情報マップを確認していました。
テレビのニュースでは「○○川の水位が上昇しています」としか言わない。でもアプリのマップを開けば、自宅から最も近い観測所の水位がリアルタイムで確認でき、氾濫危険水位まであとどれくらいかが一目でわかる。このとき「NHK ONE ニュース・防災アプリ、入れておいて本当によかった」と実感しました。
NHK ONE ニュース・防災アプリは、公共放送ならではの正確性と信頼性が強みです。派手さはないけれど、災害時に最も頼りになるアプリの一つだと筆者は考えています。
NHK ONE ニュース・防災アプリとは#
NHK(日本放送協会)が2025年10月1日から提供している防災・ニュースアプリです。旧来の「NHK ニュース・防災」アプリは2025年9月末で終了し、現在は「NHK ONE ニュース・防災」に移行しています。NHKの災害報道の知見が詰まっていて、災害時にはテレビと同等の情報をスマホで受け取れます。
なお、NHK ONEサービスの利用にはNHKアカウント登録が必要です。受信契約のある世帯はそのまま利用でき、受信契約のない場合も防災情報・緊急時の配信は引き続き無料で利用可能です。
主な機能一覧#
- プッシュ通知:地震・津波・大雨・台風などの速報
- 災害情報データマップ:雨雲レーダー、河川水位、土砂災害危険度を地図上に表示
- ライブ配信:NHKの災害報道をリアルタイムで視聴
- ニュース:NHKニュースの記事を閲覧
- タイムライン:気象情報を時系列で表示
他の防災アプリとの違い#
NHK ONE ニュース・防災の最大の差別化ポイントは「ライブ配信」と「データマップ」です。
災害時のNHKの報道映像をスマホで見られるのは、テレビを持っていない若い世代にとって非常に心強い。また、データマップの河川水位情報は、国土交通省のデータをわかりやすく可視化しており、水害時の判断材料として秀逸です。
一方で、通知速度はNERV防災やYahoo!防災速報にやや劣る印象があります。NHK ONE ニュース・防災は「最速の速報」よりも「正確で信頼できる情報」に重きを置いているアプリです。
防災アプリ全体の比較は防災アプリおすすめ8選を比較を参照してください。
インストールと初期設定の手順#
ダウンロード方法(iOS/Android)#
- iOS:App Storeで「NHK ONE ニュース・防災」を検索
- Android:Google Playで「NHK ONE ニュース・防災」を検索
無料でダウンロードできます。利用にはNHKアカウント登録が必要ですが、防災情報・緊急時の配信は受信契約の有無にかかわらず利用可能です。アプリの容量は約100MB程度。
地域設定と通知設定#
インストール後の初期設定は以下の手順です。
- アプリを開く
- 「設定」→「地域の設定」を開く
- 都道府県と市区町村を選択
- 通知のON/OFFを設定
地域設定は最大3地点まで登録できます。自宅、職場、実家など、気になる地域を登録しておきましょう。
おすすめの通知ON/OFF設定#
NHK ONE ニュース・防災アプリの通知は、カテゴリ別に細かくON/OFFを設定できます。
ONにしておくべき通知:
- 地震情報(震度3以上)
- 津波情報
- 気象警報・注意報
- 避難情報
- 特別警報
お好みでON/OFF:
- 地震情報(震度1〜2)→ 頻度が高いのでOFFでもOK
- 竜巻注意情報
- 記録的短時間大雨情報
すべてONにすると通知が多すぎて「通知疲れ」を起こしがちです。重要度の高いものだけONにして、細かい情報はアプリを開いて確認するスタイルがおすすめです。
主要機能の使い方#
災害情報マップの見方#
アプリのトップ画面から「マップ」をタップすると、災害情報データマップが表示されます。
表示できるレイヤー:
- 雨雲レーダー:現在の雨雲と、最大6時間先の予測
- 土砂災害危険度:地域ごとの土砂災害の危険度を5段階で表示
- 浸水害危険度:低地の浸水リスクを地図上に表示
- 洪水警報危険度:河川ごとの洪水リスク
レイヤーは複数同時に表示できるので、「雨雲レーダー + 土砂災害危険度」のように重ねて見ると、自分の地域のリスクが直感的にわかります。
河川情報・水位の確認#
私がNHK ONE ニュース・防災アプリで最も重宝している機能がこの河川水位情報です。
確認手順:
- マップを開く
- 「河川」レイヤーをONにする
- 地図上に河川沿いの観測所がアイコンで表示される
- アイコンをタップすると、現在の水位と危険水位の関係がグラフで表示される
水位のレベル:
| レベル | 名称 | 意味 |
|---|---|---|
| レベル5 | 氾濫発生 | すでに氾濫が発生 |
| レベル4 | 氾濫危険水位 | いつ氾濫してもおかしくない |
| レベル3 | 避難判断水位 | 高齢者等は避難開始 |
| レベル2 | 氾濫注意水位 | 水位上昇に注意 |
台風接近時や大雨のとき、この機能を使えば自分で避難のタイミングを判断できます。「テレビが避難を呼びかけてから動く」のではなく、自分でデータを見て早めに判断できるのは大きなアドバンテージです。
ライブ配信(災害時のリアルタイム映像)#
大規模な災害が発生すると、NHKの報道映像をアプリ上でライブ配信します。
- テレビがなくてもスマホで視聴可能
- Wi-Fi環境推奨(データ通信量が大きい)
- 字幕付きで視聴できる
- バックグラウンド再生は非対応
災害時のNHKの報道は、民放と比べて映像のクオリティと情報の正確性が高い。特に地震直後の被害状況の把握にはNHKの映像が頼りになります。
タイムライン機能#
トップ画面の「タイムライン」では、気象情報が時系列で表示されます。
- 注意報・警報の発表と解除の履歴
- 雨量の推移
- 気温の変化
「今どうなっているか」だけでなく、「これまでどう推移してきたか」がわかるので、今後の見通しを立てやすくなります。
災害時にNHK ONE ニュース・防災アプリをフル活用するコツ#
オフライン時の対処#
残念ながら、NHK ONE ニュース・防災アプリにはオフライン機能がほとんどありません。インターネット接続がない状態では、マップもニュースもライブ配信も利用できません。
対策:
- 事前に自分の地域のハザードマップをスクリーンショットで保存しておく
- 防災関連のNHKニュース記事をブックマークしておく(キャッシュで一部閲覧可能な場合がある)
- オフラインでも使える防災アプリ(Yahoo!防災速報の「防災手帳」など)を併用する
バッテリー節約しながら使う方法#
災害時はスマホのバッテリーが生命線。NHK ONE ニュース・防災アプリを使いながらバッテリーを節約する方法です。
- ライブ配信は必要なときだけ視聴する(映像はデータ量もバッテリーも消費が大きい)
- 位置情報は手動設定に(GPS常時ONはバッテリーを消耗)
- 画面の明るさを下げる
- 通知は必要最小限に
- モバイルバッテリーを常備(これが結局一番の対策)
私は防災ポーチに10,000mAhのモバイルバッテリーを入れています。スマホをフル充電2回分。これがあれば、災害時に情報収集を続けられる安心感が全然違います。
よくある質問(FAQ)#
Q. NHKの受信料を払っていなくても使える? A. 2025年10月のNHK ONEサービス開始以降、利用にはNHKアカウント登録が必要になりました。受信契約のある世帯はそのまま全機能を利用できます。受信契約のない場合、防災情報・緊急時の配信は引き続き無料で利用可能ですが、通常のニュース記事・ライブ配信等は受信契約が必要です。
Q. 海外でも使える? A. アプリ自体は海外でも利用可能ですが、ライブ配信は日本国内限定です。ニュース記事や防災情報は海外からでも閲覧できます。
Q. データ通信量はどのくらい? A. 通常利用(ニュース閲覧・通知受信)であれば、月に数十MB程度。ライブ配信を視聴すると1時間あたり約300〜500MB消費するため、Wi-Fi環境での視聴を推奨します。
Q. Apple Watchに対応している? A. 2026年4月時点では、Apple Watch向けの専用アプリは提供されていません。iPhoneに届いた通知をApple Watchで確認することは可能です。



