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防災知識

津波警報とは?注意報・大津波警報との違いと発令時にとるべき行動を解説

更新 2026年4月18日

大きな地震が発生した直後、テレビやスマホに表示される「津波警報」。

津波に関する情報は「津波注意報」「津波警報」「大津波警報」の3段階があり、それぞれ対応すべき行動が異なります。

2024年1月の能登半島地震では、大津波警報が発表されました。しかし、警報の意味や取るべき行動を正確に理解していなかった方も少なくなかったと報道されています。

津波警報の種類と定義
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津波注意報・津波警報・大津波警報の3段階
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気象庁が発表する津波に関する情報は、以下の3段階に分かれています。

種類予測波高発表時の波高区分発表条件
津波注意報20cm以上1m以下1m海面変動が予測される場合
津波警報1m超3m以下3m津波による被害が予測される場合
大津波警報3m超5m・10m・10m超巨大な津波が予測される場合

この3段階は、予測される津波の高さに基づいて区分されています。

発令基準(予測波高)の違い
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各段階の発表基準をもう少し詳しく見ていきましょう。

津波注意報(予測波高:20cm以上1m以下):

  • 海の中にいる人にとって危険なレベル
  • 海岸で波にさらわれるリスクがある
  • 建物被害は通常は発生しない

津波警報(予測波高:1m超3m以下):

  • 木造家屋が浸水・一部損壊するレベル
  • 海岸線から一定範囲は浸水する
  • 車が流される可能性がある

大津波警報(予測波高:3m超):

  • 木造家屋が全壊するレベル
  • 鉄筋コンクリートのビルでも1〜2階は浸水
  • 広範囲にわたって壊滅的被害が発生する

予測波高が3mの津波は、2階建ての住宅の1階天井付近まで浸水する高さです。10mの津波であれば、3階建てのビルが完全に水没する高さになります。

津波注意報・警報・大津波警報の具体的な違い
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予測される波の高さと対応行動の違い
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3段階の情報ごとに、取るべき行動はまったく異なります。

段階予測波高想定される被害取るべき行動
津波注意報1m以下海中の人が流される海から離れる。高台への避難は不要
津波警報1m超〜3m浸水、車流出海岸・川から離れ、高台へ避難
大津波警報3m超家屋倒壊、広域浸水直ちに高台・津波避難ビルへ避難

注意点: 津波は1mでも致死的な威力があります。水深50cmの津波でも、流れの速さによっては人が立っていられません。「1mくらいなら大丈夫」という考えは非常に危険です。

過去の発令事例と実際の被害
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2011年 東日本大震災:

  • 地震発生直後の第一報で岩手県・宮城県・福島県に大津波警報を発表(宮城県6m、岩手県・福島県3m)
  • その後、観測データに基づき順次引き上げ、最終的に10m超の予測に更新
  • 実際の津波は最大遡上高40.5m(岩手県宮古市重茂姉吉地区、全国津波合同調査グループ調べ)を記録
  • 第一報の予測が過小だったことが問題視され、その後の警報システム改善につながった

2024年 能登半島地震:

  • 石川県能登に大津波警報(予測波高5m)を発表。東日本大震災以来の発表
  • 実際に志賀町赤崎地区では5.1m、輪島市舳倉島などで5m超の痕跡が確認された
  • 震源が陸に近く、揺れの直後(数分以内)に津波が到達した地域もあった

教訓: 気象庁の第一報は過小評価の場合があります。地震直後は、発表された予測波高に関わらず、可能な限り高い場所に避難するべきです。

津波警報が発令されたら何をすべきか
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大津波警報:今すぐ高台へ(垂直避難)
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行動指針:

  • 直ちに高台、津波避難ビル、津波避難タワーに避難する
  • 避難は徒歩が原則(車は渋滞で動けなくなるリスクがある)
  • できるだけ高い場所(最低でも建物の3階以上)に移動
  • 避難後は、警報が解除されるまで戻らない

垂直避難の考え方: 高台が遠い場合は、頑丈な鉄筋コンクリート造のビルの上階に避難する「垂直避難」が有効です。津波避難ビルに指定されている建物であれば、避難者を受け入れる体制が整っています。

津波警報:海岸・川から離れる
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行動指針:

  • 海岸線から離れ、できるだけ高い場所に移動
  • 河川の近くにいる場合は、川から離れる(津波は河川を遡上する)
  • 低い土地にいる場合は、高台に移動

津波は河川を遡上します。海から数km離れた場所でも、河川沿いでは津波被害が発生する可能性があるため、注意が必要です。

津波注意報:海の中から出て待機
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行動指針:

  • 海水浴、サーフィン、釣りなどで海にいる場合は直ちに海から出る
  • 海岸線近くにいる場合は海から離れる
  • 高台への避難までは不要だが、海の変化に注意する

津波注意報が出ている間は、海に近づかないでください。注意報が解除されるまで待機しましょう。

津波警報の情報をどこで確認するか
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気象庁公式サイト・アプリ・テレビ・防災無線
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津波情報は複数の手段で確認できます。

手段速報性詳細さ備考
テレビNHKは地震直後に津波情報を放送
防災行政無線屋外スピーカーで自動放送
緊急地震速報(スマホ)大津波警報は自動通知
防災アプリYahoo!防災速報、NHKニュース・防災
気象庁公式サイト最も詳細な情報が確認できる
ラジオ停電時にも使える

最も信頼すべき情報源: 気象庁の公式発表です。SNSでは不正確な情報が拡散されるリスクがあるため、公式情報で確認してください。

津波情報のプッシュ通知設定方法
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スマホの防災アプリでは、津波情報をプッシュ通知で受け取る設定ができます。

設定すべき通知:

  • 大津波警報:必ずON
  • 津波警報:必ずON
  • 津波注意報:沿岸部にお住まいの方はON

iPhoneの場合、「設定」→「通知」→「緊急速報」がONになっていることを確認してください。Androidの場合は、「設定」→「安全性と緊急情報」→「緊急速報メール」で設定できます。

まとめ|津波警報別 行動チェックリスト
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情報の種類行動
津波注意報海から出る。海に近づかない
津波警報海岸・川から離れ、高台に避難
大津波警報直ちに高台・津波避難ビルの高層階に避難

事前に準備しておくこと:

  • 最寄りの津波避難ビル・避難タワーの場所を確認する
  • 高台への避難経路を実際に歩いて確認する
  • 防災アプリの津波情報通知をONにする
  • 家族で避難集合場所を決めておく

津波避難の鉄則:

  • 揺れを感じたら「津波が来るかもしれない」と考える
  • 警報を待たず、自分の判断で避難を開始する
  • 「ここまでは来ないだろう」と思わない。想定を超える津波は起こり得る
  • 一度避難したら、警報が解除されるまで絶対に戻らない

津波は、正しい知識と迅速な避難行動で命を守れる災害です。「自分のところには来ないだろう」ではなく「来るかもしれない」という前提で備えてください。

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