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台風対策

台風の進路予想の見方|5日先予報の読み方から最新情報の入手法まで解説

更新 2026年4月18日

台風の進路予想とは?仕組みを理解する
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台風のニュースで必ず目にするのが、丸い円が連なった進路予想図です。あの図の正しい読み方を理解している人は、思ったより少ないのではないでしょうか。

進路予想図を正しく読めるようになると、「自分の地域にいつ影響があるか」「避難の準備をいつ始めるべきか」を冷静に判断できるようになります。

気象庁の台風予報円の意味
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台風の進路予想図に描かれている白い円を「予報円」と呼びます。これは「予報した時刻に台風の中心がこの円内に入る確率が70%」であることを意味しています。

よくある誤解が、「円が大きいほど台風が大きい」というものです。これは間違いです。予報円が大きいのは「予測の不確かさが大きい」ということで、台風のサイズとは関係ありません。

つまり、予報から時間が経つほど予報円は大きくなります。1日先の予報円は小さく、3日先はやや大きく、5日先はかなり大きくなるのが通常です。なお気象庁は2023年6月に予報精度向上を反映し、予報円を従来よりも絞り込んで発表するよう改善しています(5日先予報円の半径は最大約40%縮小)。

5日先予報と確度の考え方
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気象庁の台風予報は、最大5日(120時間)先まで発表されます。1日先の予報は精度が高いですが、5日先になると不確実性が大きくなります。

予報の精度を数値で表すと、中心位置の年平均予報誤差は近年以下の水準です(気象庁「台風進路予報の年平均誤差」より)。

予報時間平均誤差(中心位置)
24時間先約70km
48時間先約110km
72時間先約160km
120時間先(5日)約350〜500km

24時間先でも数十キロ程度の誤差がある点は覚えておいてください。「自分の地域を直撃しない」と思っていても、進路がわずかにずれれば暴風域に入る可能性があります。

予報円の大きさ(不確かさ)の読み方
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予報円の大きさは、台風の進路の予測が難しいかどうかを反映しています。台風の進路を左右する上空の気圧配置が複雑な場合、予報円は大きくなります。

予報円が大きい台風は「どちらに行くかわからない」台風です。こうした場合は、自分の地域が予報円の範囲に入っていなくても、油断せずに備えを始めるべきです。


台風の進路予想情報の入手方法
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気象庁公式サイトの台風情報ページ
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気象庁のウェブサイトにある「台風情報」ページが最も正確で信頼性の高い情報源です。

このページでは、現在発生中の台風の位置、進路予想、暴風域・強風域の範囲などが確認できます。通常は3時間おきに更新され、台風が日本に接近した(おおむね300km以内)場合は1時間おきの更新に切り替わります。

気象庁の発表は、日本の気象観測データ、気象衛星の情報、数値予報モデルに基づいており、日本の台風情報としては最も権威のあるものです。

Windy(海外高精度気象サービス)の使い方
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Windy(windy.com)は、チェコのIT企業が提供する気象情報サービスです。無料で高品質な気象ビジュアルを提供しており、台風の動きを視覚的に把握するのに優れています。

Windyの特徴は、風の流れを動画のように表示できる点です。台風がどのように動いていくかを直感的に理解できます。また、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)やアメリカの全球予報システム(GFS)など、複数の予報モデルを切り替えて比較できるのも便利です。

ただし、Windyの予報は海外の気象モデルに基づいており、日本の台風予報は気象庁が最も精度が高いとされています。Windyは「参考情報」として活用し、最終的な判断は気象庁の発表に基づいてください。

民間気象会社(ウェザーニューズ等)との違い
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ウェザーニューズやtenki.jp(日本気象協会)も台風の進路予想を発表しています。民間気象会社は独自のモデルや分析を加えた予報を提供しますが、基本的なデータは気象庁と同じ観測データに基づいています。

民間各社の予報が気象庁と異なるケースもあります。その場合は、気象庁の発表を基本としつつ、複数の情報源を比較することで判断の精度を上げられます。

長期予報の信頼性と限界
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気象庁が公式に台風の進路・強度予報を出すのは5日先までです。一部の海外モデル(ECMWF・GFS等)は10日先程度までの予測値を表示しますが、6日以上先の台風予報は信頼性が限定的で、「参考程度」と考えてください。

長期予報は「大まかな傾向を知る」目的で使い、具体的な備えの判断は3日先の予報に基づいて行うのが適切です。


台風進路予想の見方 実践ガイド
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予報円の外でも暴風域に入る可能性
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台風の暴風域(風速25m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)は、台風の中心から数百キロメートルに及ぶことがあります。予報円の外であっても、暴風域が自分の地域にかかる可能性はあります。

進路予想図では、暴風域が赤色の円、強風域(風速15m/s以上)が黄色の円で示されます。また予想位置の暴風警戒域(将来暴風域に入るおそれがある範囲)は赤色の破線で表示されます。自分の地域が「暴風域に入る可能性がある範囲」に含まれているかどうかを確認してください。

「大型」「超大型」「強い」「猛烈な」の定義
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台風のニュースで使われる表現には、気象庁による厳密な定義があります。

台風の大きさ(強風域=風速15m/s以上の半径)

  • 表記なし:500km未満
  • 大型:500km以上800km未満
  • 超大型:800km以上

台風の強さ(最大風速)

  • 表記なし:17m/s以上33m/s未満
  • 強い:33m/s以上44m/s未満
  • 非常に強い:44m/s以上54m/s未満
  • 猛烈な:54m/s以上

「大型で強い台風」と「小型で猛烈な台風」は性質がまったく異なります。大型の台風は広い範囲に影響を与え、猛烈な台風は風の破壊力が極めて大きいということです。

上陸・接近・通過の違い
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  • 上陸:台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達すること
  • 接近:台風の中心が国内のいずれかの気象官署等から300km以内に入ること
  • 通過:小さい島や半島を横切って短時間で再び海に出た場合(上陸とは区別される)

沖縄など島しょ部に台風の中心が達しても、気象庁の定義上は「上陸」とは言わず「通過」扱いになります。ただし、沖縄への台風の影響は非常に大きく、備えの必要性は本土と変わりません。


進路予想を見て判断すること
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いつから準備を始めるか(72時間ルール)
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台風の接近が予想される場合、少なくとも72時間(3日)前から準備を始めてください。

72時間前:最新の進路予想を確認。窓の補強、備蓄の確認、車のガソリン満タン。 48時間前:避難の要否を判断。側溝や排水溝の掃除。ベランダの物を室内に取り込む。 24時間前:最終判断。避難が必要な場合はこの段階で避難。外出予定のキャンセル。 数時間前〜接近中:外出禁止。自宅で最新情報を確認し続ける。

避難判断のタイミング
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自治体から「高齢者等避難(レベル3)」や「避難指示(レベル4)」が発表されたら、速やかに避難してください。暴風雨の中での避難は危険なため、風雨が強まる前に移動するのが鉄則です。

河川の近く、土砂災害警戒区域、低地にお住まいの方は、自治体の避難情報が出る前でも、自主的に早めの避難を検討してください。

公共交通機関の計画運休の確認方法
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近年、台風接近時にJRや私鉄が「計画運休」を実施するケースが増えています。計画運休は通常、台風接近の24〜48時間前に発表されます。

鉄道会社の公式ウェブサイトやSNSアカウントで確認できます。通勤・通学で電車を利用している方は、計画運休の情報を踏まえて前日に帰宅するなどの対応を検討してください。


よくある質問(FAQ)
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台風の進路はなぜ変わる?
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台風の進路は上空の気圧配置(特に太平洋高気圧の張り出し)によって決まります。太平洋高気圧の勢力や位置が変化すると、台風の進路も変わります。特に台風が転向点(北上から東向きに変わるポイント)にさしかかるときは、進路が大きく変わることがあります。

進路予想図を毎日見るべき?
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台風が発生したら、少なくとも1日1回は最新の進路予想を確認してください。日本への接近が予想される場合は、3〜6時間おきの確認が望ましいです。

「台風が直撃しない」場合でも備えは必要?
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はい。台風の暴風域に入らなくても、強風域の範囲で強い雨や風の被害が出ることがあります。また、台風本体から離れた場所で大雨が降る「離れた大雨」の現象も起こりえます。進路から外れても油断しないでください。

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