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食料・飲料水

断水に備える水の備蓄は何日分必要?飲料水と生活用水の確保方法

更新 2026年4月18日

断水はどれくらい続く?過去の事例
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朝起きて蛇口をひねったら、水が一滴も出ない。

この状況が何日続くか、想像したことはあるでしょうか。「半日くらいで復旧するだろう」と思っている方が多いのですが、現実はそう甘くありません。

地震・台風・水害での断水期間データ
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過去の大規模災害では、断水が驚くほど長期化しています。

災害名断水戸数(最大)復旧までの期間
東日本大震災(2011年)約257万戸最長6ヶ月以上(一部地域)
熊本地震(2016年)約44万6千戸最長約3ヶ月(南阿蘇村等)
西日本豪雨(2018年)約26万3千戸最長約38日
台風15号(2019年)約16万8千戸最長約16日
能登半島地震(2024年)約13万7千戸最長約5ヶ月(一部地域)

※厚生労働省・各自治体の発表データに基づく

防災士として特に衝撃を受けたのが、2024年の能登半島地震。水道管が広範囲で破損し、珠洲市や輪島市では数ヶ月にわたって断水が続きました。「すぐに復旧する」という前提は、大規模災害では通用しないんです。

地域による復旧時間の差
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同じ災害でも、住んでいる場所によって復旧時間は大きく異なります。

  • 都市部:水道インフラが整備されており、比較的早い復旧が見込める(数日〜1週間)
  • 山間部・離島:アクセスが困難で復旧が遅れやすい(数週間〜数ヶ月)
  • マンション:水道本管が復旧しても、受水槽やポンプの修理が必要な場合がある

お住まいの地域の水道管の耐震化率は、各自治体のホームページで確認できます。厚生労働省の2022年度データによると、全国平均の耐震適合率は約42.3%。つまり半分以上の水道管が、大地震で破損するリスクを抱えているのが現実です。

飲料水と生活用水それぞれの備蓄量
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水の備蓄を考えるときに大事なのは、飲料水と生活用水を分けて考えること。この2つは必要量も確保方法も全く違います。

飲料水:1人1日3リットル × 日数
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農林水産省の「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」では、飲料水は1人1日3リットルの備蓄が推奨されています。

この3リットルの内訳は以下の通りです。

  • 飲み水:約1〜1.5リットル
  • 調理用水(ご飯を炊く、カップ麺を作るなど):約1〜1.5リットル
  • その他(薬を飲む、歯磨きなど):約0.5リットル
家族構成3日分7日分
1人9リットル(2L×5本)21リットル(2L×11本)
2人18リットル(2L×9本)42リットル(2L×21本)
4人36リットル(2L×18本)84リットル(2L×42本)

4人家族で7日分の場合、2リットルペットボトル42本。段ボール7箱分です。数字を見ると圧倒されますが、「うちは無理」と諦める前に、まず3日分から始めてほしいんです。

生活用水:洗い物・トイレ用の確保方法
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飲料水以外にも、トイレや手洗い、洗い物に水が必要です。生活用水の目安は1人1日あたり約10〜20リットルと言われますが、災害時は節水を前提に考えます。

生活用水の主な用途と必要量(節水時)

  • トイレ(バケツ流し):1回6〜8リットル × 1日5回 = 30〜40リットル
  • 手洗い・歯磨き:1日約2リットル
  • 最低限の食器洗い:1日約2リットル

トイレだけで1人1日30リットル以上。これをすべてペットボトルで備蓄するのは現実的ではないので、別の方法で確保します。

水の備蓄方法と保管のコツ
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ペットボトル備蓄のローリングストック
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飲料水の備蓄は、ペットボトルのローリングストック(日常消費しながら補充する方法)が最も手軽で続けやすい方法です。

具体的なやり方

  1. 2リットルペットボトルを箱買いで常時ストック
  2. 古いものから日常的に使う(料理・飲料として)
  3. 使った分を補充する
  4. 常に一定量が自宅にある状態をキープ

保存水(5〜15年保存)を買う方法もありますが、コストが高い。普通のミネラルウォーター(賞味期限2年程度)をローリングストックするほうが、長い目で見るとコスパが良いです。

私は月に2箱(12本)のペットボトル水を消費するペースなので、常に4箱(24本=48リットル)をストックしています。4人家族で約4日分。このくらいの量なら、押入れの一角に収まります。

ポリタンク・ウォータータンクの活用
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生活用水の備蓄には、ポリタンクや折りたたみ式ウォータータンクが便利です。

  • ポリタンク(20L):頑丈で長期保管向き。給水車から水をもらう際にも使える。1,000〜2,000円程度
  • 折りたたみ式ウォータータンク(10〜20L):使わないときはコンパクト。500〜1,000円程度

ポリタンクの水は飲料用ではなく、トイレ・手洗い用の生活用水と割り切ります。水道水を入れて保管する場合、塩素が抜けるため3日に1回は入れ替えるのが衛生上の目安です。

正直に言うと、この入れ替えが面倒で続かないという方が多い。そこで次に紹介する方法が実用的です。

風呂の残り湯を生活用水として使う方法
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最も手軽な生活用水の確保方法が、浴槽の残り湯を捨てずに溜めておくこと。

浴槽1杯で約180〜200リットル。トイレのバケツ流し約25〜30回分に相当します。4人家族のトイレ1日分を余裕でカバーできる量です。

残り湯活用のルール

  • 翌日の入浴直前まで残り湯を溜めておく
  • 小さな子どもがいる場合は転落事故防止のため、浴室の鍵をかける
  • 衛生面を考え、飲料用には絶対に使わない
  • トイレに使う際は、髪の毛などの異物をネットで取り除く

消費者庁の事故データによると、浴槽の残り湯による子どもの溺水事故は毎年発生しています。小さなお子さんのいる家庭は、浴室のドアロックを徹底してください。

台風接近時は、浴槽に加えてバケツやポリタンクにも水を汲んでおくと安心です。私は台風の予報が出たら、浴槽 + ポリタンク2個(40リットル)に水を張るのをルーティンにしています。

まとめ|断水備蓄チェックリスト
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飲料水の備蓄

  • 2Lペットボトルを最低3日分(1人9リットル)確保
  • ローリングストックで常時一定量をキープ
  • 保管場所は直射日光を避けた涼しい場所

生活用水の備蓄

  • ポリタンクまたは折りたたみウォータータンクを1〜2個用意
  • 浴槽の残り湯を溜めておく習慣をつける
  • 台風接近時はバケツ・鍋にも水を汲み置きする

給水に備える

  • 最寄りの給水拠点(学校・公園など)を確認しておく
  • 給水用のポリタンク・キャリーカートを準備

断水は水道管の耐震化が進まない限り、大地震のたびに繰り返される問題です。「水がない生活」は想像以上に過酷。まずは2リットルペットボトル1箱を買い足すことから始めてみてください。それだけで、断水の最初の1日を乗り切る力になります。

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