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防災備蓄は何日分必要?最低3日・推奨7日の根拠と具体的な量を解説

更新 2026年4月18日

政府推奨の備蓄日数とその根拠
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「備蓄って3日分でいいんですよね?」

防災セミナーで最も多い質問のひとつです。結論から言うと、最低3日分、できれば7日分。ただし、これには明確な根拠があり、住んでいる地域や想定する災害によって変わります。

最低3日分の根拠(ライフラインの復旧目安)
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内閣府の「防災基本計画」では、各家庭に最低3日分の備蓄を推奨しています。この「3日」は、大規模災害発生後に救援物資の供給が始まるまでの目安です。

具体的には以下のデータに基づいています。

  • 電気:大規模地震後の停電復旧まで数日〜数週間(東日本大震災では発生後8日で約94%復旧)
  • 水道:断水からの復旧まで数日〜数週間(首都直下地震の東京都被害想定では約17日)
  • ガス:都市ガスの復旧は電気・水道より大幅に遅く、首都直下地震では1〜2か月を要すると想定される
  • 物流:救援物資が避難所に届き始めるまで約72時間(内閣府のシミュレーション)

つまり3日分というのは「最低限ここまでは自力で持ちこたえてください」というラインです。

7日分が推奨される理由(大規模災害時)
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南海トラフ巨大地震や首都直下地震のような超広域災害では、3日分では足りない可能性が高い。

東京都は「東京備蓄ナビ」など公式ツールで、まず3日分を目標に、1週間(7日分)を見据えた備蓄を推奨しています。理由は以下のとおり。

  • 広域で同時被災するため、救援物資の供給が遅れる
  • 道路やインフラの損傷で物流が長期間停滞する
  • 避難所の収容能力を超える避難者が発生する

2024年の能登半島地震では、孤立集落の陸路アクセス解消まで約18日を要し、一部集落では1か月以上孤立が続きました。半島という地理的条件もありましたが、3日分の備蓄では到底足りなかった実例です。

筆者の結論は明確です。まずは3日分を確実に揃え、余裕ができたら7日分に拡充する。「7日分じゃないと意味がない」と考えて何もしないよりも、3日分でもいいから今日始めるほうが100倍重要です。


1人1日分の備蓄量の具体例
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「3日分」「7日分」と言われても、具体的にどれだけの量なのか想像しにくいですよね。ここでは1人1日分の内訳を示します。

水:1日3リットルの内訳
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厚生労働省のガイドラインでは、1人1日あたり3リットルの飲料水が必要とされています。

内訳は以下の通りです。

  • 飲み水:約1.5〜2リットル
  • 調理用水:約1〜1.5リットル(アルファ米、カップ麺など)

3日分 = 9リットル(2Lペットボトル約5本) 7日分 = 21リットル(2Lペットボトル約11本)

これとは別に生活用水(トイレ、洗い物、体拭きなど)が必要です。生活用水は備蓄水とは別に、浴槽に水を張っておくか、ポリタンクで確保するのが現実的です。

食料:1日3食 + 間食の内訳
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1人1日分の食料は、成人男性で約2,000〜2,400kcalが目安(農林水産省の食事摂取基準を参考)。

1日分の食事例

食事メニュー例カロリー目安
朝食カロリーメイト1箱 + 野菜ジュース約500kcal
昼食アルファ米(五目ごはん)+ さば缶約600kcal
夕食パックごはん + レトルトカレー約700kcal
間食ようかん + ビスケット約300kcal
合計約2,100kcal

ここで見落としがちなのが間食です。災害時はストレスがかかるため、甘いものやお菓子の備蓄も重要。特に子どもがいる家庭では、お菓子が心の支えになります。

お菓子の備蓄については「非常食のお菓子おすすめ12選」で詳しく紹介しています。

トイレ:1日5〜7回分
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トイレは見落としがちですが、水と食料と同じくらい重要です。

  • 成人の平均トイレ回数:1日5〜7回
  • 3日分 = 15〜21回分
  • 7日分 = 35〜49回分

非常用トイレの選び方は「非常用トイレ完全ガイド」を参照してください。


家族人数別の備蓄量早見表
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1人暮らし / 2人暮らし / 4人家族
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以下の表で、お住まいの家族人数に合わせた備蓄量をすぐに確認できます。

3日分の備蓄量

品目1人2人4人
水(2Lペットボトル)5本9本18本
非常食9食18食36食
非常用トイレ15回分30回分60回分
カセットボンベ3本3本6本

7日分の備蓄量

品目1人2人4人
水(2Lペットボトル)11本21本42本
非常食21食42食84食
非常用トイレ35回分70回分140回分
カセットボンベ6本6本12本

4人家族で7日分の水42本(84リットル)を見ると途方に暮れるかもしれませんが、段ボール箱にすると約7箱分。押入れ1か所に収まるサイズです。

乳幼児・高齢者がいる場合の追加分
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標準の備蓄量に加えて、以下を追加してください。

乳幼児(0〜2歳)の追加分

  • 液体ミルク:1日6〜8回分 × 日数
  • 紙おむつ:1日8〜10枚 × 日数
  • おしりふき:1パック以上
  • 離乳食(月齢に応じて)

高齢者の追加分

  • 常備薬:最低7日分(処方薬)
  • お薬手帳のコピー
  • 柔らかい非常食(おかゆ、ゼリー飲料等)
  • 大人用おむつ(必要に応じて)
  • 入れ歯・入れ歯洗浄剤

備蓄量を減らすコツ
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「7日分なんて量が多すぎる…」という方のために、備蓄量を効率的に減らす方法を紹介します。

給水拠点・炊き出しとの組み合わせ
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災害発生から24〜72時間で、自治体による給水車の巡回や炊き出しが始まるケースが一般的です。つまり、すべての食料と水を自前で賄う必要はありません。

自治体の支援を見込んだ備蓄の考え方

  • 1〜3日目:100%自前の備蓄で賄う
  • 4〜7日目:自前50% + 自治体支援50%

この考え方なら、7日分のフル備蓄ではなく「3日分のフル備蓄 + 4日分の半量備蓄」で対応可能。実質的には5日分程度の備蓄量で7日間を乗り切れます。

ただし、これは給水拠点や炊き出しが実施されることが前提です。自宅が給水拠点から遠い場合や、過疎地域では自前の備蓄量を多めに見積もってください。

カセットコンロで調理幅を広げる
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カセットコンロがあると、お湯を沸かせるので食べられる非常食の幅が広がります。

  • アルファ米をお湯で作ると15分(水だと60分)
  • カップ麺がそのまま食べられる
  • レトルト食品を温められる
  • コーヒーやお茶を入れられる(精神的な安定)

カセットボンベ1本で約60分使用可能。3日分の調理なら3本、7日分なら6本が目安です。


まとめ|我が家の備蓄量計算シート
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最後に、自分の家庭に必要な備蓄量を計算してみましょう。

計算式

  • :3L × 家族人数 × 日数 = ____L(÷ 2 = 2Lペットボトル____本)
  • 食料:3食 × 家族人数 × 日数 = ____食分
  • トイレ:5回 × 家族人数 × 日数 = ____回分
  • カセットボンベ:日数 ÷ 1.2 ≒ ____本(端数切り上げ)

例:4人家族・7日分

  • 水:3L × 4人 × 7日 = 84L(2Lペットボトル42本)
  • 食料:3食 × 4人 × 7日 = 84食分
  • トイレ:5回 × 4人 × 7日 = 140回分
  • カセットボンベ:7日 ÷ 1.2 ≒ 6本

数字を見て圧倒されるかもしれませんが、一度に全部揃える必要はありません。今月は水、来月は食料、再来月はトイレ…と少しずつ増やしていけば大丈夫。大切なのは「何もしないゼロ」から「最初の1歩」を踏み出すことです。

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