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地震対策

感震ブレーカーおすすめ5選と補助金制度|通電火災を防ぐ必須アイテム

更新 2026年4月10日

感震ブレーカーとは?なぜ必要なのか
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大きな地震が起きて、慌てて避難所へ向かう。数日後に自宅へ戻ったら、電気が復旧した瞬間に壁のコンセント付近から出火した――。

これが「通電火災」です。そしてこの火災を自動的に防いでくれるのが、感震ブレーカーです。

通電火災のメカニズム
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通電火災の流れはこうです。

  1. 地震で電気ストーブが転倒する、あるいは電気配線が損傷する
  2. 停電が発生し、住民は避難する
  3. 停電が復旧して電気が流れ始める
  4. 転倒したストーブに通電して周囲の可燃物に着火、あるいは損傷した配線がショートして発火

避難して誰もいない家で火災が起きるため、初期消火ができない。これが通電火災の怖さです。

阪神・淡路大震災の火災原因の約6割が電気関連
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消防庁のまとめによると、阪神・淡路大震災で発生した地震火災のうち、出火原因が特定されたものについて約6割が電気に起因する火災でした(139件中85件)。

この数字は衝撃的です。地震で火が出る原因の大半は、ガスの漏洩ではなく電気だったのです。

内閣府の首都直下地震対策検討ワーキンググループでも、通電火災による延焼拡大が最大のリスクの一つとして挙げられており、感震ブレーカーの普及が重要施策とされています。内閣府は、延焼のおそれのある木造住宅密集市街地(緊急対策区域)における感震ブレーカーの普及率を10年間で25%以上とする目標を提言しています。東京都も都内における設置率25%を目標に推進中です。

私自身、防災士の資格を取って最初に自宅に導入したのが感震ブレーカーでした。これだけで通電火災のリスクをほぼゼロにできる。費用対効果を考えると、防災グッズの中でもトップクラスの優先度だと考えています。

感震ブレーカーの種類と比較
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感震ブレーカーは大きく3つのタイプに分かれます。

分電盤タイプ(内蔵型・後付け型)
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住宅の分電盤(ブレーカーボックス)に取り付けるタイプ。地震の揺れを感知して、分電盤のメインブレーカーを自動的に遮断します。

内蔵型

  • 分電盤自体に感震機能が組み込まれたもの
  • 新築・リフォーム時に導入するケースが多い
  • 価格帯:分電盤込みで概ね5万〜8万円前後+工事費(メーカー・回路数により変動)
  • 電気工事士による施工が必要

後付け型

  • 既存の分電盤に追加で取り付けるユニット(同一シリーズの分電盤に限られる場合がある)
  • 工事は必要だが、分電盤本体の交換は不要
  • 価格帯:本体1.5万〜3万円前後+工事費(実勢価格。工事費は業者により変動)
  • 電気工事士による施工が必要

メリット

  • 家全体の電気を一括遮断できる
  • 信頼性が高い
  • 動作確認が容易

デメリット

  • 費用が高い
  • 電気工事が必要
  • 停電時に冷蔵庫・在宅医療機器も止まる

在宅医療で電気機器を使用している方がいる家庭では、遮断される回路を選択できるタイプを選んでください。生命維持装置の電源まで切れてしまっては本末転倒です。

コンセントタイプ
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コンセントに内蔵した感震センサーが揺れを感知し、当該コンセントからの電源供給を遮断するタイプです。既存コンセントに差し込む「差込型」と、壁面に埋め込む「埋込型」があります。

  • 差込型は電気工事不要、埋込型は電気工事が必要
  • 実勢価格:製品により幅があり数千円〜
  • 特定の機器(電気ストーブなど)に絞って対策できる

電気ストーブやアイロンなど、転倒時に火災リスクの高い家電に使うと効果的。ただし、家全体の通電火災対策にはならないため、分電盤タイプや簡易タイプと組み合わせて使うのが理想です。

簡易タイプ(バネ式・重り式)
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分電盤のスイッチに取り付ける、最もシンプルで安価なタイプです。

バネ式

  • 分電盤のメインブレーカーのレバーに取り付ける
  • 地震の揺れでバネが作動し、レバーをOFFに倒す
  • 価格:2,000〜4,000円
  • 電気工事不要。自分で取り付け可能

重り式

  • 分電盤の上部に重りを置き、揺れで重りが落下してレバーをOFFにする
  • 価格:3,000〜5,000円
  • 電気工事不要

メリット

  • とにかく安い
  • 工事不要で自分で設置できる
  • 賃貸でも導入しやすい

デメリット

  • 感震精度は分電盤タイプに劣る
  • 正しく設置しないと動作しない場合がある
  • 見た目がやや不格好

正直に言うと、精度の面では分電盤タイプに比べて見劣りします。ただ、「何もつけていない」のと「簡易タイプでもつけている」のとでは雲泥の差。予算が限られている方には、簡易タイプから始めることを強くおすすめします。

おすすめ感震ブレーカー5選
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分電盤タイプのおすすめ
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  1. Panasonic 感震ブレーカー BQX702

    • Panasonic「コンパクト21」シリーズの既設分電盤に後付け可能な感震遮断ユニット
    • 震度5強相当で主幹ブレーカーを遮断。3分間の遅延機能付き(避難用の照明確保、即時遮断への切替も可)
    • 実勢価格:約15,000〜20,000円(別途、電気工事士による施工が必要)
  2. 河村電器産業 感震ブレーカ機能付ホーム分電盤(ELR-SK/ENR-SK)

    • 分電盤メーカーの信頼性。震度5強以上を感知すると3分間の警報後に主幹ブレーカを自動遮断
    • 新築・リフォーム時に分電盤ごと導入するタイプ
    • 価格:分電盤のグレード・回路数により変動(別途工事費)

簡易タイプのおすすめ
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  1. リンテック21 感震ブレーカーアダプター YAMORI GV-SB1

    • 簡易タイプで最も知名度が高い。バネ式で主幹ブレーカーのレバーをOFFに倒す
    • 作動震度は2段階(強/弱)で切替可能。内閣府ガイドラインに基づく認証マークあり
    • 実勢価格:約3,000円前後。両面テープで貼り付けるだけで設置可能
  2. エヌ・アイ・ピー 家庭用電源遮断器 スイッチ断ボールIII

    • 重り式の代表格。揺れで鉄球(樹脂被覆)が落下し、紐がブレーカーのレバーを引いてOFFにする仕組み
    • 作動震度:震度5〜7相当以上
    • 実勢価格:約2,400〜3,400円。工事不要

コンセントタイプのおすすめ
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  1. 大和電器 感震ブレーカー「震太郎」X5029
    • アース付コンセントに差し込むだけで設置可能な後付け型。擬似漏電電流により主幹ブレーカーを遮断する仕組み
    • 震度5強相当を検知。地震検知の3分後に遮断(家屋の急激な傾きを検知した場合は即時遮断)
    • 実勢価格:販売店により変動

補助金・助成金情報
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自治体別の補助金制度
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感震ブレーカーの設置費用を補助する制度を設けている自治体が増えています。

補助金制度のある自治体の例

  • 東京都(品川区・墨田区・大田区など):区市町村が実施する感震ブレーカー設置支援事業に対し、東京都が経費の一部を補助。区によっては木造住宅を対象に本体配布や設置費補助あり
  • 横浜市:「密集市街地における地震火災対策計画」の重点対策地域の世帯を対象に、器具代を全額補助(年度ごとに申請受付期間あり)
  • その他、川崎市や名古屋市、大阪市などでも条件付きで補助制度を実施している場合があります

※制度内容・対象地域・受付期間は年度ごとに変わります。必ず最新情報を自治体ホームページで確認してください。

補助金の内容は自治体によって大きく異なります。本体の無料配布から、設置工事費の一部補助まで様々。お住まいの自治体のホームページで「感震ブレーカー 補助金」を検索してみてください。

申請方法と注意点
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一般的な申請の流れは以下の通りです。

  1. 自治体の窓口またはホームページで補助金制度の有無を確認
  2. 申請書類を入手(多くはダウンロード可能)
  3. 必要書類を添えて申請
  4. 承認後に感震ブレーカーを購入・設置
  5. 設置完了後、領収書等を添えて報告

注意点

  • 事前申請が必要な場合が多い。購入後に申請しても対象外になることがある
  • 対象地域が限定されている場合がある(木造密集地域のみ等)
  • 予算上限に達すると受付終了になることがある。年度始め(4月〜5月)に申請するのが確実
  • 対象製品が指定されている場合がある

補助金を使えば実質数千円〜無料で感震ブレーカーが手に入ることも。知らないと損する制度なので、ぜひ確認してみてください。

まとめ|感震ブレーカー選び方フローチャート
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予算に余裕がある・確実な効果を求める → 分電盤タイプ(後付け型)を電気工事士に依頼して設置

費用を抑えたい・賃貸に住んでいる → 簡易タイプ(バネ式・重り式)を自分で取り付け

特定の家電だけ対策したい → コンセントタイプを電気ストーブなどに接続

まず確認すべきこと

  • お住まいの自治体に補助金制度がないか確認
  • 在宅医療機器がある場合は回路選択タイプを選ぶ
  • 設置後は動作テストを行う

通電火災は「知っていれば防げた火災」の代表格です。感震ブレーカーという、たった数千円のアイテムで家が燃えるリスクを大幅に下げられる。まだ設置していない方は、今日自治体の補助金をチェックするところから始めてみてください。

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