SCAMPER法

英語名 SCAMPER
読み方 スキャンパー
難易度
所要時間 20〜40分
提唱者 ボブ・エバール(アレックス・オズボーンの発想リストが原型)
テンプレート あり ↓
目次

ひとことで言うと
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Substitute(代える)・Combine(組み合わせる)・Adapt(適応させる)・Modify(変える)・Put to other uses(別の使い方)・Eliminate(取り除く)・Reverse/Rearrange(逆にする・並び替える) の7つの切り口で、既存のものに「ゆさぶり」をかけて新しいアイデアを生み出す手法。

押さえておきたい用語
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押さえておきたい用語
Substitute(サブスティテュート)
既存の素材・手段・人・場所などを別のものに置き換える発想のこと。SCAMPERの「S」にあたる。
Combine(コンバイン)
2つ以上の要素・機能・アイデアを組み合わせて新しい価値を作る発想のこと。SCAMPERの「C」にあたる。
Eliminate(エリミネート)
既存の要素・機能・工程を取り除いて簡素化する発想のこと。SCAMPERの「E」にあたる。引き算のイノベーションを生む。
Reverse / Rearrange(リバース / リアレンジ)
順序・役割・向きなどを逆転・並び替えする発想のこと。SCAMPERの「R」にあたる。常識を覆すアイデアが生まれやすい。

SCAMPER法の全体像
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SCAMPER:7つの切り口で既存に揺さぶりをかける
既存のものExisting Product / ProcessSSubstitute代えるCCombine組み合わせるAAdapt適応させるMModify変えるPPut to別の使い方EEliminate取り除くRReverse逆にする新しいアイデア
SCAMPER法の進め方フロー
1
対象を決める
改善したい製品・サービス・業務を選ぶ
2
7つの質問を投げる
S・C・A・M・P・E・Rを順に適用
3
アイデアを量産
各切り口で3分ずつ発想する
評価・選別
実現可能性とインパクトで絞り込む

こんな悩みに効く
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  • 「何かいいアイデアない?」と言われても、白紙から思いつけない
  • 既存の商品やサービスをもっと良くしたいが、切り口が見つからない
  • ブレストがマンネリ化して、いつも似たようなアイデアしか出ない

基本の使い方
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ステップ1: 改善・変化させたい対象を決める

SCAMPERはゼロからの発想ではなく、既存のものを変化させる手法。まず対象を明確にする。

対象は何でもOK:

  • 自社の商品・サービス
  • 業務プロセスや会議のやり方
  • 日常の習慣や生活スタイル
ステップ2: 7つの質問を順番に投げかける

対象に対して、以下の7つの問いを順に考える:

  1. S - Substitute(代える): 何かを別のものに置き換えたら?
  2. C - Combine(組み合わせる): 何かと何かを合体させたら?
  3. A - Adapt(適応させる): 他の分野のアイデアを取り入れたら?
  4. M - Modify(変える): 大きさ・形・色・順番を変えたら?
  5. P - Put to other uses(別の使い方): 他の目的に使えないか?
  6. E - Eliminate(取り除く): 何かを削除・簡略化したら?
  7. R - Reverse / Rearrange(逆にする・並び替える): 順番や役割を逆にしたら?

各質問につき3分を目安に、とにかく量を出す。

ステップ3: 出たアイデアを評価・選別する

7つの質問で出たアイデアを一覧にして、以下の基準で絞り込む:

  • 実現可能性: 今のリソースで実行できるか?
  • インパクト: やったらどれくらい効果がありそうか?
  • 新しさ: 競合がやっていない独自性はあるか?

すべてのアイデアが使えるわけではない。むしろ7割はボツでいい。残りの3割に宝が隠れている。

具体例
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例1:個人経営のパン屋が売上回復策を考える

状況: 月商120万円のパン屋。近隣に大手チェーンのベーカリーが出店し、客数が月850人→600人に減少。

SCAMPERを適用:

切り口質問アイデア
S(代える)販売場所を代えたら?店舗だけでなく、オフィス街に移動販売車を出す
C(組み合わせる)何かと組み合わせたら?近所のコーヒー専門店と「パン×コーヒー」セットを共同販売
A(適応させる)他業界の仕組みを取り入れたら?サブスク型の「毎朝パンお届けサービス」(月額3,500円)
M(変える)サイズや形を変えたら?1人暮らし向けの「ハーフサイズ」パンを新設
P(別の使い方)パン以外に使えないか?パン教室を月2回開催(参加費3,000円/回)
E(取り除く)何かをやめたら?全30種類のうち売れ行き下位10種を廃止し、看板商品に集中
R(逆にする)順番を逆にしたら?「予約してから焼く」完全受注生産の高級食パンライン

選択した施策: サブスク型お届けサービス(A)と品種絞り込み(E)を組み合わせて実施。3ヶ月で定期会員85人を獲得し、月商が120万円→148万円に回復。品種を20に絞ったことで廃棄ロスも月4万円削減。

例2:IT企業が社内研修プログラムを刷新する

状況: 従業員350名のIT企業。年間研修予算800万円。研修の受講率が42%と低迷し、「つまらない」「業務に活かせない」との声が多い。

SCAMPERを適用:

切り口アイデア
S(代える)外部講師をやめて、社内のトップエンジニアが講師を担当
C(組み合わせる)研修と実プロジェクトを合体。学んだ技術をその場でプロジェクトに適用
A(適応させる)ゲーム業界の「レベルアップ」の仕組みを取り入れ、スキルバッジ制度を導入
M(変える)4時間の集合研修を、15分×12回のマイクロラーニングに変更
E(取り除く)座学パートを全カット。ハンズオン(実技)100%に
R(逆にする)受講者が「教える側」に回る「逆研修」。ジュニアがシニアに最新技術を教える

選択した施策: マイクロラーニング化(M)+ スキルバッジ制度(A)+ ハンズオン100%(E)の3つを組み合わせて導入。受講率が42%→89%に向上。研修後のスキル適用率も従来の18%から52%に改善し、予算は600万円に削減。

例3:地域の図書館が利用者数を増やす

状況: 蔵書8万冊の地域図書館。年間利用者数が5年前の12万人から7.5万人に減少。特に20〜40代の利用が激減。

SCAMPERを適用:

  • S(代える): 紙の本を「電子書籍の貸し出し」に代える → アプリで24時間貸出可能に
  • C(組み合わせる): 図書館とカフェを合体 → 館内にコーヒースタンドを設置
  • A(適応させる): コワーキングスペースの仕組みを取り入れ → Wi-Fi・電源完備の「仕事もできる図書館」に
  • M(変える): 開館時間を変える → 平日夜22時まで延長(ビジネスパーソン向け)
  • P(別の使い方): 閲覧スペースを「地域の交流拠点」として活用 → 読書会・勉強会の定期開催
  • E(取り除く): 延滞金をなくす → 心理的ハードルを下げて利用促進
  • R(逆にする): 利用者が「おすすめ本を紹介する」コーナーを設置 → 利用者参加型の選書

選択した施策: Wi-Fi・電源整備(A)+ 夜間延長(M)+ カフェ設置(C)の3施策を優先実施。1年後に20〜40代の利用者が2.3倍に増加。年間利用者数が7.5万人→10.2万人に回復し、満足度調査でも「また来たい」が92%に達した。

やりがちな失敗パターン
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  1. すべての質問に無理やり答えようとする — 対象によっては当てはまらない質問もある。「これは合わないな」と思ったらスキップしてOK
  2. アイデアを出しながら評価してしまう — 発想フェーズと評価フェーズは分ける。出しているときに「それは無理」と言わない
  3. 一人でやって行き詰まる — SCAMPERはチームでやるとアイデアの幅がぐっと広がる。一人で考えているときは、あえて「他の人ならどう答えるか?」と想像してみる
  4. アイデアを出して満足する — SCAMPERの真価はアイデアの量産ではなく、そこから実行に移す施策を選び、効果を測定するところにある

まとめ
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SCAMPER法は、「白紙からアイデアを出す」のが苦手な人にこそおすすめ。既存のものに7つの質問を投げかけるだけで、思いもよらない改善案や新しいアイデアが飛び出してくる。次に「何かいいアイデアない?」と聞かれたら、SCAMPERの7文字を思い出そう。

SCAMPER法のフレームワークテンプレート

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