マンダラチャート(マンダラート)

英語名 Mandala Chart (Mandal-Art)
読み方 マンダラ チャート
難易度
所要時間 20〜40分
提唱者 今泉浩晃(デザインコンサルタント)
目次

ひとことで言うと
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3×3の9マスの中心にテーマを書き、周囲の8マスに関連要素を埋めていく発想法。さらに各要素を新たな中心にして展開すると、合計81マスの壮大なアクションマップが完成する。大谷翔平選手が高校時代に使っていたことでも有名。

押さえておきたい用語
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押さえておきたい用語
センターテーマ
マンダラチャートの中央マスに書く最も重要な目標やテーマのこと。81マス全体の起点となる。
8要素
センターテーマの周囲8マスに書く目標達成に必要なカテゴリやキーワードのこと。この8つの選び方がチャートの質を決める。
81マス展開
8要素それぞれを新たなセンターにして再度8マスを埋める手法。合計81個の具体的なアクションが生まれる。
強制発想
マスの数が固定されているため、無理にでも埋めようとすることで思考の枠が広がる仕組み。最後に絞り出した項目に意外な発見が隠れている。

マンダラチャートの全体像
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マンダラチャート:中心から8方向に思考を展開する
センターテーマあなたの目標をここに書く要素 1さらに8マスに展開する要素 2...要素 3...要素 8要素 4要素 7要素 6要素 581マスのアクション
マンダラチャートの進め方フロー
1
中心テーマ
達成したい目標を中央に書く
2
8要素を埋める
必要なカテゴリを8つ出し切る
3
81マス展開
各要素をさらに8つに具体化
優先実行
すぐできること3〜5個から着手

こんな悩みに効く
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  • 大きな目標を立てたものの、具体的に何をすればいいかわからない
  • アイデア出しで「あと少しが出てこない」と感じる
  • 思考が一方向に偏って、抜け漏れが気になる

基本の使い方
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ステップ1: 中心にテーマを書く

3×3のマス目を描き、真ん中のマスにメインテーマを書く。

テーマの例:

  • 「営業成績トップになる」
  • 「健康的な生活を送る」
  • 「新商品のアイデア」

テーマは具体的で、自分がワクワクするものがいい。曖昧すぎると周囲のマスが埋まらない。

ステップ2: 周囲の8マスを埋める

中心テーマを実現するために必要な要素・カテゴリ・キーワードを周囲の8マスに書く。

ここでのコツは8マス全部を埋めること。6個でやめずに、無理にでも8個出す。その「無理に出した最後の2個」に意外と重要なアイデアが隠れている。

バランスよく埋めるために、以下の切り口を参考にしてもいい:

  • 人/モノ/お金/時間/スキル/環境/マインド/行動
ステップ3: 各要素をさらに展開する(81マス展開)

ステップ2で書いた8つの要素を、それぞれ新しい3×3マスの中心に置く。そして各マスの周囲8マスに、より具体的なアクションを書いていく。

これで合計9つの3×3マス、81マスのチャートが完成する。

81マスのうち中心の9マスは「何をやるか(戦略)」、外側の72マスは「どうやるか(戦術・アクション)」に対応する。

ステップ4: 優先順位をつけて実行する

81マスを全部同時にやる必要はない。以下の基準で優先順位をつける:

  • すぐにできること(今日・今週から始められる)
  • 効果が大きいこと(これをやれば複数のマスに波及する)
  • 自分だけでできること(他人の協力が不要)

最初の1週間は3〜5個に絞って取り組み、成功体験を積んでから広げていく。

具体例
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例1:個人経営のパン屋が月商150万円を達成する

状況: 住宅街のパン屋。現在の月商は95万円。開業2年目で常連客はいるが、新規顧客の開拓が課題。

センターテーマ: 月商150万円を達成する

8要素:

  1. 商品力 — メニューの見直し
  2. 集客 — 新規顧客を増やす
  3. リピート — 常連を離さない
  4. 客単価 — 1人あたりの購入額を上げる
  5. 時間帯 — 売上の谷間をなくす
  6. コスト — 原価・固定費の最適化
  7. 仕組み — 業務効率の改善
  8. ブランド — 認知と評判を広げる

「集客」の8マス展開:

  • Instagramで毎日焼き立て写真を投稿
  • 近隣マンション300世帯にチラシ配布
  • 地元イベントに月1回出店
  • Googleビジネスプロフィールの口コミを20件に
  • 近隣カフェとのコラボ商品開発
  • 朝の通勤客向け看板を設置
  • 子育てママ向けの「パンの日」を設定
  • 口コミ紹介で次回100円引きカード

81マスのうち「すぐできる×効果が大きい」の14アクションを最初の1ヶ月で実行。Instagram投稿とGoogleの口コミ対策が即効性が高く、3ヶ月後に月商128万円を達成。

例2:IT企業の新人マネージャーがチーム力を高める

状況: 従業員200名のIT企業。エンジニアから昇進した新任マネージャー(32歳)が、8名のチームを率いることに。マネジメント経験ゼロ。

センターテーマ: 半年でチームのアウトプットを1.5倍にする

8要素:

  1. 1on1 — メンバーとの信頼構築
  2. 目標設定 — 明確なゴールの共有
  3. スキル向上 — チームの技術力底上げ
  4. プロセス改善 — 開発フローの効率化
  5. 心理的安全性 — 意見を出しやすい環境
  6. 自分の成長 — マネジメントスキルの習得
  7. 他部門連携 — 営業・CSとの協力体制
  8. モチベーション — やりがいと成長実感

「自分の成長」の8マス展開:

  • マネジメント本を月2冊読む
  • 社内のベテランマネージャーにメンターを依頼
  • 外部のマネジメント研修に参加(Q1中)
  • 毎週金曜に30分の振り返り日誌
  • メンバーからの360度フィードバックを四半期で実施
  • 他チームのマネージャーとの月次情報交換
  • コーチングの基礎講座を受講
  • 自分のマネジメントスタイルを言語化

81マスを壁に貼り、毎週月曜に進捗を確認する習慣を定着させた。半年後、チームのスプリントベロシティは1.4倍に向上し、メンバーのエンゲージメントスコアも3.2→4.1に改善。

例3:地方の観光協会がインバウンド客を年間5万人に増やす

状況: 人口3万人の温泉地。インバウンド客は年間1.2万人。近隣の有名温泉地に流れがちで、差別化が急務。

センターテーマ: インバウンド客を年間5万人に増やす

8要素:

  1. 情報発信 — 海外向けSNS・メディア
  2. 体験コンテンツ — ここでしかできない体験
  3. アクセス — 来やすさの向上
  4. 多言語対応 — 言語の壁をなくす
  5. 宿泊 — 魅力的な宿泊プランの造成
  6. — 地元食材を活かした食体験
  7. 連携 — 旅行会社・インフルエンサーとの協業
  8. リピート施策 — 一度来た人をファンにする

「体験コンテンツ」の8マス展開:

  • 温泉×瞑想の「Zen Bath」プログラム
  • 地元の窯元での陶芸ワークショップ
  • 里山トレッキング+温泉のセットツアー
  • 夜の温泉街をめぐるランタンウォーク
  • 地元農家での収穫体験+地元食材ランチ
  • 芸者体験・着物レンタルとまち歩き
  • 星空観賞+露天風呂の特別プラン
  • 地元の祭りへの参加体験プログラム

「Zen Bath」プログラムが海外メディアに取り上げられ、Instagram経由の認知が前年比**320%**に。初年度はインバウンド3.2万人だったが、81マスの施策を2年かけて実行し、目標の5万人を達成。

やりがちな失敗パターン
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  1. 8マスを埋めきらずに止めてしまう — 6個や7個で「もう出ない」と思っても、あと1〜2個を絞り出す。この「絞り出し」が思考の枠を広げてくれる
  2. 抽象的なまま展開してしまう — 外側の72マスは「明日からできるレベル」の具体性が必要。「努力する」「頑張る」ではなく「毎朝7時に30分やる」と書く
  3. 作って満足してしまう — マンダラチャートは作ることがゴールではない。壁に貼って毎日見る、週に一度進捗をチェックするなど、使い続ける仕組みを作る
  4. 全部を同時にやろうとする — 81マスを一度に実行するのは不可能。最初の1週間は3〜5個に絞るのが継続のコツ

まとめ
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マンダラチャートは、「大きな夢」を「今日できること」まで分解してくれる強力なツール。81マスを埋めるプロセスで思考が強制的に広がり、自分では思いつかなかった切り口が見つかる。まずは紙に3×3のマスを描いて、真ん中に今の目標を書くところから始めてみよう。