テーマ別プランニング

英語名 Theme-Based Planning
読み方 テーマ ベースド プランニング
難易度
所要時間 初回設定に1〜2時間
提唱者 マイケル・ハイアット他、ライフプランニング手法
目次

ひとことで言うと
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時間の単位(年・月・週・日)ごとに1つのテーマ(注力すべき領域)を設定し、そのテーマに沿った行動を優先する計画手法。「今月は健康」「来月は学習」のようにテーマを決めることで、あれもこれもと手を広げすぎる問題を防ぐ。

押さえておきたい用語
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押さえておきたい用語
ライフカテゴリ
人生を構成する主要な領域(健康、キャリア、家族、お金、趣味など)。5〜7個に絞って管理するのが基本。
年間テーマ
1年間で最も注力する方向性のラベル。「健康の年」「成長の年」など抽象度を保ちつつ判断基準になるもの。
月間サブテーマ
年間テーマを月単位に分解した具体的な注力領域。「1〜2月は食事改善」のように段階的に取り組む。
テーマカスケード
年→月→週→日とテーマが段階的に具体化していく構造。上位テーマとの一貫性が行動の軸を作る。

テーマ別プランニングの全体像
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年間テーマ(1〜2個)「今年は健康の年」すべての判断の基準 ─ 迷ったらテーマに沿う方を選ぶ月間サブテーマ1-2月: 食事改善3-4月: 運動習慣5-6月: 睡眠改善月初10分の振り返りで一貫性を保つ週次アクション今週の重点タスクテーマ関連タスクに印をつけウィークリーレビューで確認日々の行動★ テーマ関連タスクを朝一番に取り組むテーマ外の緊急が入っても、テーマ関連を1つは必ずやる迷ったら「テーマに近づくか?」で即判断
テーマ別プランニングの4ステップ
1
領域の洗い出し
人生の主要カテゴリを5〜7個リストアップ
2
年間テーマ設定
最優先テーマを1〜2個選び象徴ラベルをつける
3
月間分解
年間テーマを月ごとのサブテーマに落とし込む
日次に反映
毎日テーマ関連タスクを朝一番に実行する

こんな悩みに効く
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  • 目標が10個も20個もあって、どれも中途半端に終わる
  • 1年の初めに立てた計画が3月には忘れ去られる
  • 毎日の行動に一貫性がなく、場当たり的に過ごしてしまう

基本の使い方
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ステップ1: 人生の主要領域を洗い出す

まず、自分にとって大切なライフカテゴリを5〜7個リストアップする。

  • 健康・フィットネス
  • キャリア・スキル
  • 人間関係・家族
  • お金・資産形成
  • 趣味・創造性
  • 学習・自己成長
  • 環境・住まい

ポイント: 7個以内に絞る。多すぎると結局すべてに注力できなくなる。

ステップ2: 年間テーマを設定する

今年1年の最優先テーマを1〜2個選ぶ。

  • 「今年は健康の年」「今年はキャリア転換の年」のように象徴的なラベルをつける
  • 年間テーマはすべての判断の基準になる。迷ったらテーマに沿う方を選ぶ
  • 年間テーマに具体的な目標を2〜3個紐づける

ポイント: 年間テーマは抽象的すぎず、具体的すぎずがベスト。「健康」は良い。「毎日5km走る」は具体的すぎる(それは目標の方に入れる)。

ステップ3: 月間テーマに分解する

年間テーマを月ごとのサブテーマに落とし込む。

  • 1月: 習慣の土台作り(食事管理のルーティン確立)
  • 2月: 運動の習慣化(ジム通いの定着)
  • 3月: 健康診断と改善計画
  • テーマに関係ない月があってもOK。他の領域に充てる月も作る

ポイント: 月初に10分で振り返りと次月のテーマ確認をするだけで、年間を通じた一貫性が保てる。

ステップ4: 週・日のタスクにテーマを反映する

月間テーマを週次・日次の行動レベルに落とし込む。

  • ウィークリーレビューで「今月のテーマに沿った行動ができたか」を確認
  • 日々のタスクリストで、テーマ関連のタスクに印をつけて優先する
  • テーマ外の緊急タスクが入っても、テーマ関連タスクを1つは必ずやる

ポイント: テーマ関連タスクは朝一番に取り組むのが効果的。後回しにすると他の作業に埋もれる。

具体例
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例1:32歳会社員が年間テーマ「健康」で1年を設計する

Before: 年始に「運動する」「読書する」「貯金する」「転職準備する」「資格を取る」と5つの目標を設定。3月にはどれも進んでおらず、自己嫌悪に。

テーマ別プランニング導入:

  • 年間テーマ: 健康(心身のベースを整える年)
  • 年間目標: 体脂肪率25%→20%、健康診断オールA、睡眠7時間確保

月間テーマ:

サブテーマ主なアクション
1-2月食事改善自炊の習慣化、栄養バランスの学習
3-4月運動習慣週3回のジム通い定着
5-6月睡眠改善23時就寝ルーティン確立
7-8月メンタルマインドフルネス習慣化
9-10月定着・調整習慣の微調整と継続
11-12月振り返り成果の棚卸しと来年の計画

After(12月時点): 体脂肪率21%達成。健康診断で要注意がゼロに。「1つに集中したから、結果的に他の領域(仕事のパフォーマンスや人間関係)も良くなった」。

例2:28歳フリーランスが「収入基盤の安定」をテーマに設計

Before: デザイン・ライティング・動画編集と手を広げすぎ、月収15万〜40万円のジェットコースター。不安が常にある。

テーマ別プランニング導入:

  • 年間テーマ: 収入基盤(1本の柱を太くする年)
  • 年間目標: デザイン案件で月収安定30万円、リピート率60%以上

月間サブテーマ:

  • 1-3月: ポートフォリオ刷新 → 高単価案件を取れるサイトに
  • 4-6月: 既存クライアント深掘り → 月額契約の提案
  • 7-9月: SNS発信でデザイン特化のブランド構築
  • 10-12月: 他ジャンルを断り、デザイン一本に集中

After(12月時点): 月額契約3社を確保し、安定収入28万円。変動分を含めると月35万円前後。「広く浅く」から「狭く深く」に変えただけで、収入の不安がほぼ消えた。

例3:45歳管理職が「家族」をテーマに働き方を再設計

Before: 仕事はエースとして頑張ってきたが、中2の長男との会話がほぼゼロ。妻から「家庭は私一人で回してる」と言われ、ハッとした。

テーマ別プランニング導入:

  • 年間テーマ: 家族(信頼を取り戻す年)
  • 年間目標: 週3日は19時帰宅、月1回の家族イベント、長男との共通の趣味を作る

月間サブテーマ:

  • 1-3月: 残業の構造改革 → 部下への権限委譲を進め、19時退社を習慣化
  • 4-6月: 家族との時間の質を上げる → 毎月1回の週末イベントを企画
  • 7-9月: 長男との関係構築 → 釣りを一緒に始める
  • 10-12月: 定着 → 家族時間がルーティンになる

After(12月時点): 週3日の19時帰宅を9ヶ月継続。長男と月2回釣りに行くようになり、会話が増えた。テーマを「仕事」から「家族」に切り替えただけで、仕事の成果も落ちなかった。

やりがちな失敗パターン
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  1. テーマを欲張って3つ以上設定する — 年間テーマが3つあると、結局「すべてに注力」で何も変わらない。年間テーマは最大2つに絞る
  2. テーマを途中で頻繁に変える — 1ヶ月で飽きてテーマを変えると、何も積み上がらない。最低3ヶ月は同じテーマを継続してから見直す
  3. 月間テーマと日々のタスクが紐づいていない — テーマを設定しただけで日常の行動が変わらない。毎日1つはテーマ関連の具体的なアクションを入れる
  4. テーマを抽象的にしすぎる — 「充実」「幸福」のように漠然としたテーマでは判断基準にならない。「健康」「キャリア」「家族」のように具体的な領域名で設定する

まとめ
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テーマ別プランニングは「何をやるか」ではなく「何に集中するか」を決める手法。年間テーマで方向性を定め、月間テーマで具体化し、日々のタスクに落とし込む。すべてを同時にやろうとするのではなく、1つの領域に深く集中することで、結果的に人生全体のバランスが改善される。