ひとことで言うと#
毎週日曜日に**30分だけ「自分との会議」を開く。議題は3つだけ。先週どうだったか、来週どうするか、今の気持ちはどうか。これだけで月曜の朝が「憂鬱」から「準備万端」**に変わる。
押さえておきたい用語#
- 日曜ミーティング(Sunday Meeting)
- 毎週日曜日の決まった時間に、自分1人で行う30分の振り返り&計画セッションのこと。「自分会議」とも呼ばれる。
- ウィークリー3(Weekly 3)
- 来週絶対にやり遂げる3つのことを決める手法を指す。3つに絞ることで優先順位が明確になり、あれもこれもの状態を防ぐ。
- エモーショナルチェックイン
- 「今の自分の気持ちはどうか」を言語化する感情の棚卸しのこと。タスクだけでなく心の状態を確認することで、バーンアウトの予兆に気づける。
- セルフマネジメント
- 上司や他人に管理されるのではなく、自分で自分の行動・感情・時間を管理するスキルである。日曜ミーティングはその週次メンテナンスにあたる。
日曜ミーティングの全体像#
こんな悩みに効く#
- 日曜の夜になると「また月曜が来る…」と憂鬱になる
- 1週間が過ぎた後に「何やったっけ?」と思い出せない
- やりたいことがあるのに、いつも目の前の仕事に追われて進まない
基本の使い方#
ノートを開いて、以下の3つの質問に答える。
Q1. 今週うまくいったことは何か?
- 大きなことでなくていい。「朝ジムに2回行けた」「プレゼンが好評だった」など
- 最低3つ書く。ポジティブな事実を認識する訓練
Q2. 今週うまくいかなかったことは何か?
- 自分を責めるのではなく、事実を書く
- 「金曜のレポートが間に合わなかった」「夜更かしが3日あった」
Q3. 来週に活かせる教訓は何か?
- Q2の「うまくいかなかった」に対する具体的な対策を書く
- 「レポートは木曜までに下書きを終わらせる」「23時にスマホを寝室の外に置く」
必ず紙に書く。 頭の中で考えるだけだと、振り返りが浅くなる。
タスクだけでなく、自分の心の状態も確認する。
記録する項目:
- 満足度: 今週の全体的な満足度は?(1〜10)
- エネルギー: 充電されている?消耗している?
- モヤモヤ: 言語化できていない不安や不満はあるか?
なぜ感情チェックが大事か:
- 満足度が3週連続で下がっているなら、何かを変える必要がある
- エネルギーが低い状態で翌週のタスクを詰め込むとバーンアウトする
- モヤモヤを書き出すだけで、心が軽くなることがある
数週間分のデータが溜まると、**「自分のパターン」**が見えてくる。「出張がある週は満足度が下がる」「運動した週はエネルギーが高い」など。
ウィークリー3を決める: 来週、これだけは絶対にやり遂げる3つを選ぶ。
- ウィークリー1: ___________
- ウィークリー2: ___________
- ウィークリー3: ___________
曜日ごとにタスクを配置:
- カレンダーに既に入っている予定を確認
- ウィークリー3を含むタスクを曜日に割り当てる
- 予定の70%程度に留める(余白が大事)
月曜の朝にやることを決めておく:
- 月曜の最初の1時間に何をするかだけは明確にする
- これがあるだけで、日曜夜の「月曜が怖い」が激減する
30分を超えたら強制終了。 完璧な計画より、30分のラフな計画を毎週続けるほうがはるかに効果が高い。
具体例#
Before:
- 日曜の夜は「サザエさん症候群」で気分が沈む
- 月曜朝はメールの山を見て「何から手をつけよう」と30分悩む
- 1週間の振り返りをしたことがなく、同じ失敗を繰り返していた
日曜ミーティング導入(毎週日曜20:00〜20:30、自宅デスクで):
ある週の記録:
Part 1 振り返り:
- うまくいった: 企画書を期限内に提出、ジム2回、部下の相談に30分向き合えた
- うまくいかなかった: 水曜の会議で準備不足を指摘された、木・金に夜更かし
- 教訓: 水曜の会議資料は火曜の午前中に仕上げる
Part 2 感情チェック:
- 満足度: 6/10
- エネルギー: やや消耗(週後半にダレた)
- モヤモヤ: 上司との1on1で言いたいことが言えなかった
Part 3 来週の計画:
- ウィークリー1: 新規プロジェクトの企画概要を完成させる
- ウィークリー2: 上司との1on1で異動の希望を伝える
- ウィークリー3: ジム3回
4週間後: 月曜朝の「何やろう」時間がゼロに。「日曜の30分で翌週の準備が整うので、日曜の夜が1週間で一番落ち着く時間になった」。満足度の平均が5.5→7.2に上昇。
Before:
- 「副業したい」と1年以上言い続けているが、何も始めていない
- 平日は仕事で忙しく、休日はダラダラ過ごして終わる
- 「いつか時間ができたら」が口癖
日曜ミーティングで変わったこと:
Part 3(計画パート)で毎週、ウィークリー3の1つに副業タスクを必ず入れるルールを設定。
最初の4週間:
- 第1週: 副業のジャンルを3つリサーチして1つに絞る
- 第2週: 選んだジャンルのオンライン講座を1つ購入、第1章を完了
- 第3週: 練習として1つ成果物を作る
- 第4週: クラウドソーシングサイトに登録し、プロフィールを完成させる
3ヶ月後の成果:
- クラウドソーシングで初受注(5,000円)
- 月2〜3件の案件を継続受注(月2〜4万円)
- 6ヶ月目には月8万円を安定して達成
「毎週のウィークリー3に入れたから進んだ。入れなかったら永遠に『いつか』のままだった。日曜ミーティングの15分が、副業を実現した15分」。
状況:
- 35歳、IT企業の中間管理職。子供2人(4歳と1歳)
- 平日は仕事、帰宅後は育児、週末も育児で休みなし
- 「疲れた」が口癖。趣味も運動もゼロ。妻との会話もタスク連絡のみ
日曜ミーティング導入のきっかけ: 健康診断で体重が**+8kg**、血圧も上昇傾向。
感情チェックの記録(最初の4週間):
| 週 | 満足度 | エネルギー | モヤモヤ |
|---|---|---|---|
| 第1週 | 3/10 | 消耗 | 自分の時間がゼロ |
| 第2週 | 3/10 | 消耗 | イライラが止まらない |
| 第3週 | 4/10 | やや消耗 | 妻とちゃんと話したい |
| 第4週 | 4/10 | やや消耗 | このままではまずい |
満足度が4週連続で3〜4という事実を見て、「これは構造的な問題だ」と気づく。
対策(ウィークリー3に組み込んだこと):
- 妻と「週1回、交互に2時間のフリータイムを確保する」ルールを合意
- 水曜の昼休みに20分の散歩を固定
- 日曜ミーティングの後に妻と15分の会話タイムを追加
8週間後: 満足度が3→6.5に改善。体重も−2kg。「感情チェックの数字がなかったら、自分がどれだけ追い込まれているか気づかなかった。数字は嘘をつかない」。
やりがちな失敗パターン#
- 日曜にやらず「月曜の朝やればいいか」と先送りする — 月曜朝はメールや会議に追われて計画どころではない。日曜の夜に30分だけ確保する。カレンダーに繰り返し予定で入れてしまうのが最善
- 振り返りだけで計画を立てない — 「先週は大変だったな」で終わると、来週も同じことが起きる。必ずウィークリー3を決めるところまでやって初めて意味がある
- 完璧にやろうとして1時間以上かける — 30分で終わらせる。雑でもいい。「完璧な計画を月1回」より「雑な計画を毎週」のほうが100倍価値がある
まとめ#
日曜ミーティングは、毎週30分の自分との定例会議。振り返り・感情チェック・来週の計画の3パートで構成され、月曜朝の「何やるんだっけ」をゼロにする。特に感情チェックの定点観測は、バーンアウトの予兆を早期に捉える強力な仕組みになる。日曜の夜の30分が、1週間を変える起点になる。